クレア5.0X のインプレッション

 

  インプレッションを紹介する前に、買い替え・乗換えに至った経緯を紹介したいと思います。

 
<ついに乗換えを決意!>

 

  前車ネオクレソンは、終のクルマとも言うべき、大のお気に入りでした。

  ナッツ社から新型への乗り換えオファーを貰っても、首を縦に振りませんでした。

  先立つものが無いのも事実ですが、なんといっても「不満が無い」ことが一番で、「これ以上、何がいるの?」って言うくらいお気に入り。

 

  でも、そんな大のお気に入り ネオクレソンを乗り換える日が、とうとうやってきてしまいました。

  諸事情で、しばらくお出掛け出来ないことが確定していたこと、加えて、ひょんなことで大のお気に入りだったネオクレソンに乗れなく

  なりました。 (いっておきますが夫婦喧嘩ではありません。 念のため)

 

  東日本大震災の直後のことです。 ずいぶん悩みました。    このままキャンカーを下りようか・・・ そんなことも考えました。

  沢山の人に相談し、励ましを受けたり、アドバイスを受けながら過ごした数か月。

 

  夏の終わりに起きた大きなハードルも乗り越え、9月にはいると我が家を取り巻く様々な事情も、少しづつ片付き始め、環境が好転の

  兆しを見せてきました。

  そんな中、ナッツ社に多大なる協力を戴き 大のお気に入りだったネオクレソン からの乗り換えが正式決定。

 

  7月に開催された 東京キャンピングカーショー を見学した際、発表されていたクレア5.0X に注目していた我が家。

  乗り換えるなら、やっぱしクレアしかない!  ママとの意見交換では即決状態でした。

 

  ネオクレソンは後部2段ベッド仕様(ダブルデッカー)でしたが、注目していたクレア のXタイプ は後部ダブルベッド仕様。

  (既存モデルの ミラージュX と同じです)

  既に発表されていたクレア5.3X を 5mサイズにリサイズした感じでしょうか。

 

  乗換えに当っては他社のクルマは全く気になりませんでした。

  ネオクレソンのときから ナッツ社にお世話になっているし、クルマそのものが気に入っていたんで、考えもしませんでした。

  7月の東京キャンピングカーショーでは、それこそ穴が開くほど吟味。

  ネオクレソンでは自分で手を入れた(カスタマイズした) LED照明による低消費電力化や、収納の改善などが採用されていて

  「ここまでやってあるんじゃ、オレが手を入れるところってあるの?」って思うほど、進化してました。

 

  ネオクレソンに乗って約5年。

  当時中学2年生だった息子はもうすぐ成人式。 小学3年生だった娘も中学3年になりました。

  その成長に伴って、我が家のキャンプスタイルも、ファミリースタイルから夫婦2人旅スタイル へ変化しました。

  今のスタイルなら、タイプX がピッタリ じゃないのか?    孫が出来たら、そん時はまた考えれば良いし (笑)

 

  こうして新たに我が家の相棒になったクレア 5.0X。   ’11年10月14日に晴れて納車となりました。

 

  今回の買い替えに当たり、ナッツ社 社長、(本社)S藤さん に大変お世話になりました。  やっぱり ナッツ社にして良かった。

  そして何より、悩んでいた時に相談に乗ってくれたり、協力してくれた、ありがたい友人たちがいます。

  「人」という財産に恵まれていると改めて思い、全ての人に心から感謝しています。

 

 

<インプレッション>

 (総評)

    サイズ的にはネオクレソンと同じ標準的な 2×5m です。  ベースも同じカムロード。

    車内レイアウトがあまりにも変わったので比較になりませんが、目線の高さに遮るものが少なくなったからか、ネオクレソンより

    開放感が有り、とても広く感じます

 

    内装に関してですが、家具が無垢材から、合板製にかわりました。

    合板といって、直ぐに思い浮かぶのが接着剤の臭いなど、ネガティブな印象。

    確かに、我が家も初代キャンカー(某社バンコン)で苦い思い出があります。  当時のキャンカーの家具はほとんどが合板で

    接着剤の臭いと、ホルムアルデヒドによる目のチカチカ に悩まされたのを思い出します。

    急遽、ソーラーベンチを後付しましたが、ひと夏丸々、目のチカチカ、喉のイガイガに悩まされました。

    そんなトラウマから2代目キャンカー選考の際も、合板家具や接着剤の臭い、目のチカチカにとっても敏感になり、無垢材家具を

    使用したアスリートを選び、3代目のネオクレソンも無垢材家具だったことが選考に大きく影響したのでした。

 

    そんな我が家が、いまさら合板の家具?  でも、安心してください (笑)

    時代は進化したのです!  そして、ビルダーのナッツ社も進化したのです!


    クレアの家具は大丈夫です。  接着剤やモールの材質にまでこだわって、振動や摩擦で表面シートが剥れないかまでテストして

    いるそうです。

    臭い? なんのこと? って言うくらい気になりません。 (ウチは鈍感なんでしょうか?)

    結果的には軽量化にも繋がっているらしいし、コストダウンもしてるはず。 その分、他の装備なんかにコストを回して、グレードアップや

    標準装備が増えているようだし。

    外装は、ナッツ社の推奨するアルミパネル(eeAP)とFRPの組み合わせ。

    ネオクレソンの一体成型もシルエットが綺麗で雨漏りの心配が少ないってことで良かった。

    でも、クレアの外装も負けてません。

    屋根はFRPで雨漏りのリスクを排除、サイドパネルとリヤパネルをアルミ化して軽量化。 デザインも一新してる。

    シルエットも、相変わらず流麗で流れるよう。 カムロードとのマッチングもバッチリです。

    クレアは、クレソン→ネオクレソン・ミラージュ→クレア と正常進化したモデルだと思います。

    進化=なにもかも新しい ではなく、熟成を重ね、改良を続けた結果、新しさとスタンダードの良さがバランス良く融合しているんじゃ

    ないでしょうか? (えっ?ほめすぎ?)

 

 (走りに関して)

    納車したその日に一般道と高速を少し(首都高5号線+外環道)を走りました。

    (但し、乗車2人で、荷室はガラガラ)

    エンジンはガソリン2000ccなんで、先代と代わり映えしませんが、軽量化の恩恵でしょうか、走りが大きく変わった印象です。

 

    高速流入から巡航速度まで到達するのがスムーズになったような気が・・・・・

    追い越し加速も、苦しそうに唸らないし、こりゃ軽量化さまさまです。 (荷物も4人用から2人用なんで軽量化してるしね)

 

    サスは、カヤバと共同開発したというナッツ社オリジナルに換装されています。

    どちらかと言うと固めの設定で、段差や継ぎ目を拾いやすくなった印象。

    その分、首都高のような高速コーナーの連続でも、ロールが少なく安心感は相当なものだと感じます。

 

    先代ネオクレソンのインプレッションを読み返すと、「サスは柔らかめ、段差吸収良し」、「ロールは大きい」と書いて有りました。

    正反対の印象とまでは行きませんが、良くも悪くも大きく変わったな!って感じます。

 

    ブレーキング時にノーズダイブも、サスの踏ん張り良いのでしょう、さほど気になりませんでした。

    サスに関しては、新車ではまだアタリやナジミが出ていないこともあるでしょうし、タイヤの影響もあるでしょう。

    継ぎ目を拾うマイナス点が今後どのくらい変化するのか要チェックです。

 

 (居住空間)

    先にも書きましたが、後部ベッドが変わったこと、ダイネットが変わったことで印象は一変してます。

    家具類が変更されたものの、チープさは感じません。

    非常に質感も高く、「これが合板なの?」って感じる仕上がりです。

    (1000円くらいのカラーボックスと比較してるのかも・・・・  比較しちゃいけませんね)

 

    もちろん新車特有のビニール臭というか、そんな臭いはありますが、それも直ぐになくなるでしょう。

    家具のシート貼り付けなど、相当気を配っているようで専用機材まで導入して生産しているらしく、本気度が違いますね。

 

    それに、改良され進化したモデルだけあって、家具類のデザインもなかなかです。

    先日、販売店で某社の売れ筋モデル(中古)を見る機会がありましたが、「う〜ん、あかぬけねぇなぁ・・・ 一昔前って感じ」って

    思わず呟いちゃいました・・・・・

 

    夫婦2人、または 夫婦+子供1人 だったら、タイプX は すっごく魅力的なモデルだと思います。

 

 

 (その他、感じたことなど)

 

   (1)ベース部(カムロード)内装

     @フロントシート      薄っぺらなシートなのに、意外と疲れない。  不可思議なシートです。

     Aメータ照明        いやはや暗い! 時代遅れを痛感します。

     B助手席リクライニング  これはGパッケージを採用したことで追加されたモノ。

   (2)ベース部(カムロード)外装

     @外観の特徴       思いっきりトラックなので、ナッツオリジナル フロントマスクを装着!

     Aサイドミラー       最新のトラックバージョンと交換したい

     B足回り          ナッツ専用カヤバサスに期待度 大! 今後も乗り味を要チェック!

     C燃料タンク        80Lと言う大容量。 軽量化による燃費改善に期待!

     Dその他          アフターパーツが豊富、アルミ装着可。 (トラック用パーツが多数市販)

   (3)ベース部その他

     @前面ガラスが直立、横方向も垂直に近く開放感は高い。  下手な乗用車よりよっぽど広い。

     AGパッケージ標準なので木目パネルだったり、そこそこ豪勢。  だけどトラックなんだよなぁ・・・・

     B乗車位置が高く、見晴らしはバツグン。

     Dハンドルは良く切れ、ボディサイズの割りに小回りがきく。

  (4)架装部内装

     @合板家具に変更されたものの、内装の質感は非常に高い。 一度見てください、ビックリします。

     Aデザインも一新、間接照明などのオシャレ装備も。

     B我が家待望のL字ダイネット。

     C5mサイズに後部ダブルベッド、バンクも広くなりました。

  (5)架装部外装

     @屋根部は一体成型、サイドとリヤパネルをアルミパネルにして軽量化。 もちろん接合部も抜かりなし!

     Aベース車(カムロード)との相性バッチリのシルエット。  ナッツの車両は一体感(塊感)があって良いと思う。

     B選べるボディカラー。 欧州車のようなオリジナリティあふれるカラーリングを自分の好みで。

     C内部ステップが改良され、靴置き場として使えるようになった。