インプレッションを紹介する前に、買い替え・乗換えに至った経緯を紹介したいと思います。

 
<ついに乗換えを決意!>

 

  家族全員一致で前車アスリートのことが大好きでした。  我が家のキャンプスタイルどころか生活までも一変させた、にくい相棒です。

  でも、そんなお気に入りのアスリートを乗り換える日が、とうとうやってきました。

 

  最初に他のクルマが気になりだしたのは'04年11月だったと思います。

  理由は、長男の成長と女性陣のトイレ事情。(詳細な説明は後途)

  そこで、タイミング良く開催していた、お台場のキャンカーショーに行き、色々物色。  その時点でキングかクレソンに絞ってました。

  (クレソンは現在の「ネオクレソン」のプロトが展示されていた)

  見積りも貰って来ましたが、この時点では家族の「もっとアスリートに乗りたい!」「まだ大丈夫!我慢できる!」と予想外の反対意見が

  強く、乗換え案は自然消滅。

  その後1年が経過した時点で改めて意見を聞くと、やっぱり2段ベッドが狭いこと、トイレルームが無い事、室内も手狭になってきたことなど、

  昨年と違って「我慢は出来るけど・・・・」と言った方向に変わってきていました。

  この間、「クレソン」「ネオクレソン」に進化し、「ワイドボディ」や「Gパッケージ採用」など改良も進められ一層魅力的になっていました。

  もちろん他社も魅力的な車種を続々と発表しており、乗換え候補対象は5車種に増えていました。

 

  そして’05年11月のお台場キャンカーショーに出向き、対象車種を、それこそ穴が開くほど吟味。

  その中で、やっぱり昨年かr気になっている「クレソン」(現行ネオクレソン)が装備面、車両サイズ、価格、対応がベストマッチしていると判断、

  「ネオクレソンワイド タイプW」をターゲットに、神奈川店と商談に入りました。

  約2週間、家族会議したり、試乗したりして悩み、検討しましたが、神奈川店店長のK安さん、ナッツ社長のA木さんの格別の計らいもあって

  ’05年12月初めに無事契約となりました。

 

  アスリートを購入して3年足らず。  早すぎる決断かもしれません。  でも購入当時、小学生だった息子は、今や中学2年生。

  体格も親父を追い抜き、まだまだ成長しそうです (足なんか28.5cmもある!)

  そんな長男の体格では、アスリートの2段ベッドも、ダイネットも手狭になってきました。(ダイネットに大人が3人座ることになる)

 

  また、当初は不要だと思っていたトイレ(道の駅とかを利用するからと言う意味)も、キャンプスタイルの変化と共にトイレが無い場所や、

  遠いところ、衛生面で問題のあるところにも足を運ぶようになり、トイレルームの無いアスリートに無理やりポータブトイレを搭載して

  なんとか凌いで来ました。

  そんな状況の為、我が家の女性陣から強い要望が出ていました。

 

  本当に大好きで大好きで、家族全員が「お気に入り!」って断言しているアスリート。 本当の気持ちはまだ手放したくない!

  でも、アスリートを購入した時も「今しかない!」って思ったように、今回の買い替えも「今しか出来ない!」というタイミングだと思っています。

  正直、金銭面でも無理をしました。  でも今のキャンピングスタイルが更に進化していくことを信じて、家族全員一致で思い切って乗換えに

  踏み切りました。 

  こうして新たに我が家の相棒になったネオクレソン。   ’06年1月26日に晴れて納車となりました。

 

  今回の買い替えに当たり、N社神奈川の担当のK安さんがとても頑張ってくれました。

  対応も非常に良く、「この人からなら」と思える担当さんです。  

  そして何より、買い替えを悩んでいた時に相談に乗ってくれたり、協力してくれた、ありがたい友人がいます。

  アスリートの時もそうだった様に、「人」という財産に関して、我が家は本当に恵まれているんだなぁと思っています。

  今はただただ、買い替えに当たって協力してくれた全ての人の感謝しています。

 

<インプレッション>

 (総評)

    サイズ的には標準的な 2×5m ですが、ベースのカムロードには俗に言う「鼻」、クラッシャブルゾーンが有りません。

    アスリートには、この「鼻」が有ったので、同じ長さ5mでもネオクレソンとは居住スペースが違ってきます。

    加えて、アスリートの全長はラダー込み。 ネオクレソンはラダー含まず です。 その差は100mmくらいあります。

    車幅もアスリートと比較して190mm(実質は120mmらしいが)ワイドなので、居住区がとても広く感じます。

 

    内装に関してですが、N社も家具に無垢材を使用しているので質感はかなりのものです。

    ネオクレソンは熟成を重ねたモデル(クレソンで改良が続けられ、ネオクレソンに進化)であり、無理なく良く考えられていると思います。

    他社とも比較検討しましたが、質感、完成度共に相手になるのはG社のキング、チャンプ位だと思います。

 

    標準では荷室の一部を電装パーツが占拠していて、結構なスペースを損しています。

    メンテはしやすそうですが、これはちょっと戴けないな。

    我が家は特注でシート下に移設してもらい、荷室をフルサイズで使用出来るようにしました。

    やればできるんだから、是非、標準採用にして欲しいですね。 (そうなったら悔しいけど)

 

    また待望のマルチルームですが、やっぱり広さという面では無理が有りますね。 カセットトイレなんて入れたらそれこそ・・・・

    我が家はポータブルトイレなので、まだなんとかなりますが。 (女性陣専用だしね)

    加えて、マルチルームは高さが不足しています。  床もかさ上げ、天井も低い。

    天井は、「シェル形状の関係で仕方ない」といってますが、シェル形状が理由であれば、角に張り出しがあるくらいのはず。

    全面が低いのは??です。    それに床のかさ上げも理由が判りません。

 

    クレソンというモデルそのものは、アスリート購入時に既に存在していました。  この間3年足らずだと思いますが、本当に良く改良されて

    いて、’06/1現在ネオクレソンに進化、ナローボディとワイドボディの展開です。

    コストパフォーマンスも高く、改良や装備が充実しても価格据置という企業努力が素晴らしいと思います。

 

 (走りに関して)

    納車したその日に一般道と高速を少し(首都高5号線+外環道)を走りました。 2日後には初キャラバンに出ました。

    その時の走りに関する感想です。 (但し、乗車4人ですが荷物満載ではないです)

 

    エンジンはガソリン2000cc(車両の割りに小排気量?)ですが、新型のVVT-i 133ps なので、結構パワフルです。

    「そ〜」とアクセルを踏んでも、フロントが浮く感じです。 (「グワッ」って感じに後ろから押されている様な感覚)

    これは、アクセルの取り付けがペダル式で慣れて無いってこともあるかな。 (アスリートは乗用車と同じで吊り下げ式)

    加えて、車体サイズの割りに車重が軽いこともあるのでしょう、速度もスルスルと上がっていきます。 (車検証では2800kg弱)

    乗車中に感じるエンジン音も低く抑えられていると感じます。

 

    サスは、柔らかめの設定で、段差を越えてもアスリートのように「ガツンッ!」と来る様なことはありません。

    ホイールベースが長いのでピッチングも抑えられている印象を持ちました。

    後席の乗り心地も柔らかめのサスの恩恵で、我が家では好評です。   (アスリートがとても固かったので)

    でも、その分コーナーでは、ややロールが大きくて気を使います。  特に一般道のクネクネ道は、減速によりノーズダイブ状態での

    操舵になりロールが出やすいので要注意。 

 

    高速道路の継ぎ目(首都高速などの道路の悪いところ)を走った印象ですが、サスが柔らかいためか、アスリート様な強いピッチングも

    なく、結構快適でした。  感覚的には営業車で走っている感じに近いかな。 (例えると、アスリート:ガツンッ! ネオクレソン:ドンッ!)

    もちろん、サスが柔らかいキャンカーですので、恐いと思うような速度を出す気にはなりませんが。

 

    カムロードベースの先人は皆さんランチョや、マックスロード(増しリーフ)を追加されている方が多いです。

    HPなどでも「高速が恐い」「風に弱い」「ロールが大きい」「上下動の収まりが悪い」 etc と書かれています。

    でも、乗ってみた感想から言えば、「必要かなぁ?」です。  

    助手席や後席に乗った家族の意見も、「全然平気」でした。  アスリートで慣らされて、こちらの方が乗り心地が良いので気に

    ならないだけかな?    (空荷でも、やや尻下がりに見えるのでマックスロードは必要かも知れません)

 

    私個人的には、正直言って「トラックベースだしキャンカーなんだから、普通自動車と同じ感覚、乗り心地を要求してもムリ!」と思って

    います。  我慢というより「慣れ」だとも思います。

    運転の仕方もキャンカーならではの運転があるのでは無いでしょうか?

    私自身、「ならではの運転」を完全に理解しているとは思いませんが、少なくとも「車体が大きい=ちょっとした外乱の影響を受けやすい」と

    思っていれば、おのずと注意して運転出来ますよね。

 

    そういう意味からも、先人達のHPに書かれている内容は、「乗用車と同じような乗り心地を要求していないか?」という疑問があり、

    確かに「安全を買う」と考えれば安いと思います(いや、金には代えられない)が、本音を言えば費用も嵩むことですし、まずはしばらく

    乗ってみて実感してみようと思います。

 

    ブレーキですが、これは良く効くと思います。  感想には個人差があると思いますが、アスリートと比較するとビックリするほど効きます。

    流石は15インチ!って感じでしょうか。

    我が家では、サイズ以外は乗用車とさほど変わらない印象を持ちましたが、それはアスリートからの乗換えだからかもしれませんね。

    ブレーキング時にノーズダイブがありますが、さほど気になりませんでした。

 

    サスに関しては、新車ではまだアタリやナジミが出ていないこともあるでしょうし、今後のヘタリ具合によっては考え直さないといけない

    かも。 (でもランチョってヘタるの早いらしいしなぁ・・・・)

 

 (居住空間)

    一般的なサイズである 「2000mm×5000mmの最大空間を選択すると、こうなるんだろうな」 という見本。

    ワイド化(巾2070mmですが、オーバフェンダが70mmなので、実質は2000mm)によって無理なく4人家族がすごせる空間に

    なっています。  サイドシートが付いたこと、エントランスにエマージェンシーシートを付加出来ることも美点ですね。

    (最近の主流かもしれません)  → 車検証では「巾210cm」になっていました。 オーニングの関係???

 

    家具類は、G社同様に無垢材を使用していることから、非常に質感も高く満足のいく仕上がりです。 接着剤にも気を配っていて、

    シンナー臭とか、目や鼻がチカチカするような刺激臭もありません。

    もちろん新車特有のビニール臭というか、そんな臭いはありますが。

    無垢材の欠点をあえて上げれば、「キズが付きやすい」「重い」となりますが、ネオクレソン2005後期モデルから家具が一新され、

    キズの付きにくい硬い木材を採用しているそうです。  確かに色味もやや落ち着いたトーンに変更になっています。

    扉などは中空構造にして圧着接合しているとのこと、重くなりがちな無垢材でも、色々工夫して対応しているようですね。

 

    それに、改良され続けているモデルだけあって、家具類のデザインも最近のモデルと同様のデザインに変更されています。

    (ミラージュと同じ丸みをおびた感じの家具)

    無骨さが消え、他社の最新モデルと比較しても全く遜色有りません。

    また、試乗車(試作車)にあった無駄スペースも改善されていました。 (サイドシート巾拡張など)

    

    「最初から良く検討しておくべき」との声もありそうですが、万人向けなんて所詮無理だし、現状に満足せず改良し続ける、ユーザーの声を

    良く聞くと言う姿勢には好感を持っています。

 

    走行中の異音は、2箇所ありました。

       (1) マルチルーム扉の立付けが悪いのかカタカタ音。  でも隙間テープを貼り付けて即解決。

       (2) バンクベッドを引き出して走行するとギシギシ音。  これはどうにもならないかな・・・・・

 

    その他には異音が発生する事もなく、作り、出来と言う点でも、ほぼ満足しています。

 

 (その他、感じたことなど)

 

   (1)ベース部(カムロード)内装

     @フロント3人掛け     ときどき娘が前に乗りたがるので丁度良いかも。 ただ中央席はシートベルトが腹部のヤツだけなので心配。

     Aタコメータ有り       これは嬉しい。  アスリートには無い装備です。

     B助手席リクライニング  これはGパッケージを採用したことで追加されてモノ。  これも嬉しい(ママが)

   (2)ベース部(カムロード)外装

     @外観の特徴       思いっきりトラックです。 G社のキングみたいなメッキパーツは無し。 (顔はダイナ、デュトロ)

     Aサイドミラー       大きく後方確認しやすい、左は電動格納式になっている。

     B足回り          出来がよく、段差を旨くいなしている感じ。 ガツンッ!ではなくブワンって感じかな。

     C燃料タンク        80Lと言う大容量。 なんとアスリートの倍です! 燃費は変らない様なのでアスリート2回分かな。

                     でも給油したときの金額にビックリ!!!!

     Dその他          アフターパーツが豊富、アルミ装着可。 (トラック用パーツが多数市販されています)

   (3)ベース部その他

     @鼻が無い分、前面ガラスが直立、横方向も垂直に近く開放感は高い。  クラッシャブルゾーンが無く衝突安全性については・・・・・

     AGパッケージ標準なので木目パネルが採用されたり、高級感を演出している。 (でもやっぱりトラック)

     B乗車位置が高く、見晴らしはバツグンだけど、その分だけ乗降性は良くない。

     Cハンドルが寝ていて、思いっきりトラックやバスみたい。

     Dハンドルは良く切れるが、如何せんボディが大きく小回りは厳しい。

  (4)架装部内装

     @無垢材の家具、ホルムアルデヒド゙に考慮した施工で、内装の質感は非常に高い。 所有欲を満たすことの出来る数少ないクルマ。

     A重くなる無垢材を中空構造にするなど工夫がすばらしい。  デザインも一新して見劣りしなくなった。

     B4人掛けダイネット+2段ベッド+マルチルームを配置したオーソドックスなレイアウト。

     Cルーフ形状の関係で収納(キャビネット)内に斜め板が入っていて、収納力をスポイルしている。

  (5)架装部外装

     @一体構造のシェルは水漏れの心配なし。  それに鏡面仕上げが素晴らしい。

     Aベース車(カムロード)との相性バッチリのシルエット。  一体感(塊感)があって良いと思う。

     Bアクセントステッカーは好き嫌いが分かれるかな?

     C内部ステップ(段差付き)が、低床化されていて良い。